店長の気になる車 MB01
こんにちは!
ようやく暑さもひと段落して過ごしやすくなってきましたね。
サーキットDo店長の滝沢です。
暑さ寒さも彼岸までとか言いますが、最近は北海道も残暑がキツイですね~。
ここでは私が個人的に気になった車、その作りや走りなどを
若干の妄想を含みつつ紹介していこうと思います。
今回はタイトルの通り、タミヤの新製品「MB01」。
もう手にされた方も多いのではないでしょうか。
一つのシャーシで駆動方式が2種類。
こういうマルチレイアウトのコンセプトって昔からありますね。
ホイールベースが大幅に変えられるとか。「タミヤらしい」感じがします。
こんなのレースで使えないじゃん!とか言っちゃう意識高い系の方々はあまり
興味ないかも知れませんが、こういう車こそ開発が大変だと思います。
「速い」という物差しは絞りやすいですが、「面白い」は一つじゃないですからね。
写真の車はFF(フロントモーター・フロントドライブ)仕様ですね。
色々なレイアウトに対応するためにけっこう複雑な作り。
このほか、MR(ミッドシップモーター・リヤドライブ)で2種類。
モーターを低くレイアウトする仕様と、モーターが車体の真ん中に来て高い位置に付くタイプ。
この小さい車体でやるのはすごいですね。頭の中どうなってるんでしょうか。
(どうにかしてFRレイアウトに改造できないだろうか・・・)
さて、このマシン、グリップ系の車にしては珍しい作りの部分があります。
それがこのナックル。
一見、何の変哲もないナックルですが、上下でキングピンの位置がずれています。
わかりやすく線を書くとこんな感じ。
右の赤い線はタイヤの角度。
タイヤに対して、「キングピンアングル」が付いています。
2駆ドリフトの車なんかは採用している場合が多いですね。
これによって、ハンドルを切ったときのタイヤの軌跡が通常とは変わってきます。
横から見るとこんな感じ。
青の線がキャスター角。
そして黄色の線がキングピンアングル0度(いわゆる普通のナックル)のタイヤ軌跡
赤線が今回の仕様。キングピンアングルがついているタイヤの軌跡です。
ゆるく円弧を描くんですね。
(ちなみに写真の円弧の大きさやキャスター角はテキトーです。でもおおよそこんな感じで動きます)
で、実際どんな効果があるの?ですが、
一番大きい効果はキャスター角の効果と同じく、
「進行方向に対してタイヤをまっすぐにする効果」です。
ハンドルを切ると、ニュートラルの状態よりもタイヤが下に(地面にめり込むように)動きます。
大げさに言うと車が持ち上がる感じですね。
もし、サーボが付いていなかったら、車の自重で勝手にハンドルがまっすぐになるはずです。
これによって直進性が向上するという理屈です。
車体が小さい、
マルチレイアウトによって車体バランスが大きく変わる、
2輪駆動、
などなど、走行安定性に不利な条件が多くなるのでこのような仕様にしたのかなと。
実は、デメリットも存在します。
先に書いたように、ハンドルを切ると車体が持ち上がってしまう点。
しかしこれも、キャスター角を多めに設定することでうまく回避しているようです。
(外側タイヤの押し付けが少なくなるため)
なかなか考えられてますよね~。
しかも前後同じ足回りを使ってますからね。
これも、FFとMRで前後が入れ替わっちゃう車なのでしょうがないんですよね。
ガチのレーシングカーではないといいつつも、サーキットを走ったりそこそこ速いモーター
積んじゃったりということもあるのがラジコンカーですから。
こういうマシンの開発はほんと大変でしょうね・・・
しかも価格も抑えなきゃとか・・・
なおかつ、4輪独立懸架でダブルウィッシュボーンの本格的なサスペンションを装備するとか
、ホイールベースも3種類とか(笑)
これでM08と比べてどうとか言われても・・・
個人的にはM08よりこちらの方が楽しいですけどね。
単純に、走りは無視で作るなら、板っぺらにモーターとナックル、シャフトだけで、
シャーシに色んな穴を開けとけばいいだけですからね(笑)
実際、走ってる雰囲気はM03とかその辺の世代のMシャーシとどっこいくらいかな?
という感じ。Mシャーシシリーズが本格的なツーリングカーに肉薄してくる直前の速さですね。
ちょうど面白い感じじゃないでしょうか?
その辺の味付けも絶妙かもですね。
できれば組み合わせるボディも、駆動方式に沿ったものをチョイスしてほしいかなと思います。
まあご想像の通り、昨今のMシャーシは高速走行が可能ですし、足回りのセッティング幅も広い。
それに比べれば限界は低いと思います。でもそれこそテクニックとノウハウの見せ所ってことですよ。
おそらくタミグラなどはワンメークのレギュだと思いますが、ローカルレースでは
あえてこれでM07や08に挑むってのもロマンがあるんじゃないでしょうか(笑)
さて、次は何を紹介しようかな?